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第9章 高級餃子 「金包(きんぱお)」の誕生。 [四角餃子開発物語]

「鍛冶屋町ひとくち餃子」は完全に四角家の名物になっていた。
白州森香るハイボールとのセットでお得になる「鍛冶屋町小粋セット」も良く出たが、
プレモルも良く出た。ビールがうまい超達人店としても定着つつあった。

ある日、サントリーの営業担当のたけちゃんがいつになく神妙な顔でやってきた。
いや、彼はどちらかというといつも神妙な面持ちでやってくるのだが、今回はさらに
緊張感漂う雰囲気なのであった。
たけちゃん「実はですね、サントリーから新しいビールが出るんです」
その言い方で、企画ものというか季節限定の「ザ・プレミアム・モルツ」が出たという
のではないなとわかった。これまでのサントリーの醸造家の技術の集大成とも言える
究極の高級ビール「ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム」の発売だ。
超達人店の「四角家」にはぜひ導入して欲しいと言う。
「四角家」はオープン以来、ずっとプレモルだ。サントリーさんにはお世話になっている。
しかし、プレモル自体高品質ビールである。
さらに上のビールとなると原価も上がるし売価も上げざるを得ない。うちは小さな餃子屋だ。
2種類もサーバーは置けない。かと言って、ビールはその超高級ビールだけでお客様に
納得していただけるのか。さすがのたけちゃんのお願いも二つ返事でOKってわけには
いかない。後日、件の支店長からもよろしくと。タニシ、ちょっと考えた。
2~3週間後、たけちゃんがマスターズドリームの実際のグラスをもって現れた。
この日のたけちゃん、決めに来たな。いつになく迫力があった。

たけちゃん 「ご検討いただけたでしょうか。これマスターズドリームのグラスです」
タニシ    「かっこええやない! するわ」

ええ~~~~~。グラスで決めるんかい!?
確かに、ビールのグラスとは思えない高級感。品の良いロゴ。しかしやね、そこで決める?
タニシ、実は既に決めてたんだと思う。今度、たけちゃんが来たらお願いしようと。
そう思う。いやそうに違いない。そう信じたい。
「四角家」の意志が伝わるとS支店長からお礼と期待のメールが入った。

「ありがとうございます。ぜひマスターズドリームに合う高級餃子を開発してください」

しょええ~~~~~~。

キマコ 「ボス、大変大変。支店長が高級餃子を開発してくださいって書いてますけど」
タニシ 「そら作らなあかんやろ」

S支店長、おだててのせるのがほんとにうまいっ。すぐ木の登る二人であった。
かくして、高級餃子開発は始まる。とはいえ、高級食材は「四角家」では禁じ手であった。
これまでも餃子は組み合わせの妙を売りにしてきた。高級素材を使ってどや!みたいなのは
考えられなかった。特にフカヒレなんてのは!

案の定、食材選びは難航した。贅沢な素材を使い手間を惜しまず採算度外視で作った
超高級ビールと何だったら釣り合うのだろう。これ見よがしに高級食材持ってくるのも
どうかと思うし、じゃあそうでなくて価値のあるものって?
マスターズドリームの重厚感、深い黄金色の液体。ナンバー1のビール。
それをイメージする食材。黄金色で、高級感にあふれ、ナンバー1、そう、
金メダル級の食材! もうアレしかないやん!
フカヒレ。

フカヒレを調理できるのはたかちゃんしかいない。ややこしいな、たけちゃんとたかちゃん。
早速泣きついた。そこはホレ、フカヒレの入手も下処理も調理もお手の物ですから。
今回は丸投げした。
早々にフカヒレと貝柱で第一段階のあんができた。えのきも入っている。
フカヒレの餃子と言えば、オイスターソースを加えることが多いのだが、そこは
たかちゃん、オリジナリティの部分もよくわかっている。貝柱のスープをベースにしてくれた。
キマコ    「いい感じです。これで少し何か食感があれば」
たかちゃん 「タケノコ入れよか。どうせなら本鷹一味も少しふったらしまるんちゃう?」
キマコ    「タケノコいいですね。お願いします」
そんな感じで食感や味の微調整を何度かして、フカヒレと貝柱の餃子ができあがった。
焼いていると貝柱の香りがすごい。ジューシーでしかもフカヒレとタケノコとえのきの
食感が絶妙な餃子。名前はもうこれしかない。
「金包(きんぱお)」

マスターズドリームと金包.jpg

最高級のビールと金の餃子。
マスターズドリームの発売日に合わせて、金包を発売した。
マスターズドリーム700円、金包6個1200円(イートイン価格)。
どちらも意外と出てる。

金包250.jpg金包断面.jpg

ちなみにタニシ、フカヒレも苦手。
新餃子は四角餃子5つで打ち止め宣言していたタニシに二つも餃子を作らせた
S支店長おそるべし。おかげで大事な作品(宝)が増えました。

次回、「蛸包(しゃおぱお)」の誕生。えっ? まだ作るんかい?

タグ:金包
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サントリー実藤

当時、マスターズドリーム樽生ビールの発売が決まり、四国エリアで何処の業務店様で取り扱って頂くかで悩みました!飲食店でメニュー変更する事そのものがまず大変な事なのに、それにもまして生ビール一杯700円の超破格な値段設定のお願い!普通であれば二の足踏むのが当たり前です。それでターゲットは、当然生ビール品質管理が徹底されてる事、次ぎに高付加価値を売りにしてる店、そして一番大事なのがサントリーの(私の)無理なお願いでも快く聞いてくれそうなお店!と言う事で真っ先に四角屋餃子本舗様がマスターズドリーム取り扱い候補店に…!たけに、すぐに商談命令!今思えば、本当に無理難題をお二人にお願いしたと思います!さらに金包開発によるコラボでマスターズドリームの付加価値向上にも大きく貢献して頂きました!本当にありがとうございます。四角屋でマスターズドリームと一緒に初めて食べた金包は絶品でした!
by サントリー実藤 (2017-03-16 15:51) 

白メダカジュリー

超達人店に認定していただいて、それまで以上に樽生ビールの品質に気を遣うようになりましたが、心の中では「お客様は超達人店のビールとして納得してくれているだろうか」といつも不安でした。マスターズドリームを700円で提供し始めると、さらに不安でいつもドキドキしていました。
でも、明らかにクオリティの高い味とあのグラスに注いだ時の美しい佇まいは「四角家のビールは違う」という印象をより強いものにしてくれました。
お客様から餃子についてはもちろんですが、ビールをほめていただく機会もより増えました。ありがとうございます。マスターズドリームの付加価値に見合う店になれるようこれからも努力したいと思います。
「金包」(フカヒレの餃子)は、マスターズドリームとの出会いがなかったら作っていなかった餃子です。「金包」は高価ですが、フカヒレを気軽に食べられるとあって、意外と出るんです。本当にいつもうれしい無理難題でした。
四角家の歴史に永遠に名前を刻むS名誉支店長に感謝です。今後も遠くから見守っていてください。
by 白メダカジュリー (2017-03-16 17:46) 

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